さんかく森 の かくれんぼ
あおきさとこ
- 技法
- 染色(筒描き、引き染) 、シルクレジン/絹、 樹脂・酸性染料、金粉、銀粉
- サイズ
- W 254mm × D 45mm × H 254mm
- 制作年
- 2020年
さんかく森で キツネとウサギが かくれんぼ。
はたから見ると かわいい子たち。
でもでも あの子は 命がけ。
一見、平和そうな場所に こそ
厳しい現実は かくれている。
かわいければ かわいいほど 疑ってみる。
手染めの絹で できてる さんかく森は
奧に、手前に、かくれる場所が いっぱいあるから
どちらも 必死に 生きるため。
命をかけた かくれんぼ。
絵の中で線画が宙に浮いて見える不思議な
奥行きのある作品“layer series”は、
透明な樹脂の層に線画を少しずつ
描き重ねることで、線画の下に影が落ち、
平面作品ながらも立体的な作品である。
真正面から見ると線が繋がっているように
見え、視線をずらすと、線がバラバラに
描かれていることが解る。
線画は、「筒描き(金彩)」という
円錐状の筒に入れた染料を絞り出しながら描く
という染色の技法を応用し、同じ手法で
絞り出しながら細い線を描いている。
色の部分は、手染で染色した絹布が、
多層の中に入っている。
染めた絹布が朽ちないように
樹脂で閉じ込めたそれは「琥珀」のように、
染色品を永くたのしめる一品となっている。
*こちらの作品は、樹脂を 10層 ほど
重ねて制作しています。
あおきさとこ:経歴
- 広島県出身
- 広島市立大学 博士前期課程 芸術学研究科 造形計画専攻 染織造形領域 修了
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